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青と赤の素描

「入り海といへど寄せ来る力あり水平線まで一途なる青 内藤明」             青の動線 「突つ立ちて葦吹く風を見てゐたり流され来たる朝のごとくに 内藤明」                 赤の視線 2019年角川 53回釈迢空賞が決定した。 内藤 明氏の 歌集「薄明の窓」 …
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初山河

枯山に鳥突きあたる夢の後  藤田湘子  初山河を愛でるには、もう一月も半ばになってしまっ たが、グーグルアースにより背振山地周辺を俯瞰して みた。  筑紫山地とは、福岡県、佐賀県、長崎県にまたがっ て北東から南西方向に走る山地の総称らしい。又この 山地は途中盆地や平野により分断されている。脊振 山地とは、福岡県と佐…
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青き船旅

阪神の遠井吾郎は夏の雲  暦の上では初秋とはいえ、東シナ海をてらす太陽は衰えを知らない。 平戸港より十数キロ、小一時間の的山大島へのフェリーの旅をした。 フェリーの入り口は1か所しかなく、バックでの車の進入となった。  離島へのフェリーは排水量が小さいので、始発や最終便の予約はす ぐに満杯になってしまうが、これは仕…
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逝く春の落暉

落日のふと寒木瓜の朱を点ず  加藤楸邨  松浦市福島町土谷の棚田へ夕景を眺めに訪れた。細くて薄い雲が 水平線のすぐ上に靡いている。30分程の日没の変化は、短編映画 を見ているようだ。水平線の裏側には、着実に初夏が隠れている。 逝く春の落暉
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抽象と遠雷

うつぶせは馬の背に浮く春の雷 玄海町浜野浦棚田夕景図 写真編集時、ヒストグラムを誤って動かしてしまった顛末。 浜野浦の棚田夕景図
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海風と田起し

うぐひすのこゑのさはりし寝顔かな   日野草城   近くの島嶼部へ桜見物を兼ねて出かけてみたのだが、このところの 桜冷えのためか、桜の開花は遅々としているようだ。しかし今日の気温 は20℃超えているようで、車の窓を閉め切っていると暑くてしょうがない。   丘に立つと海風が心地よい。眼下では田起しのトラクターがのんびり…
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春寒の黄昏

春寒く思春期てふ日暮れかな  釣瓶落としの秋の暮ではないが、2月から3月にかけての日暮れは 午後6時を過ぎると日は一気に暮れてゆく。それに伴い気温も一気に 下がる。高校生達が帰路を急ぐ。そんな時思春期の儚さを垣間見る のだが、この時期の高校生はこれからの進路や受験のことなど背中 に背負う荷物が段々重くなってゆく。 …
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春まだ浅き

 裏日本はまだ雪が降っているようだ。九州北部は雪もやみ晴れが 続いているが、朝晩は寒い。節約しているわけではないのだが、日 が照ってくるとついストーブの火を止めてしまう。しかし家の柱は冷え たままであり、ジッとしていると肌寒い。  こんな時は車で春の光を求めて走るに限るようだ。外に出て体を動 かしていると春を実感するのである。…
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春の海

春の海ひねもすのたりのたりかな  与謝蕪村  皆様 謹んで新年のお慶びを申し上げます。2017年九州の 正月は暖かく風もなく過ごしやすかった。  そんな日和に春の海を眺めるのは気持ちがいい。東シナ海 の外海は喧しいが、九州の内海はあくまでも長閑である。 春の海
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にびいろの海

古釘も愁思のひとつ曇り雨 「難破の愉しさ」 ジョゼッペ・ウンガレッティ 1888-1970 すぐ また 旅に出る 難破に 生きのこった 老水夫 のように 鈍色の海 月の道
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佐渡の海

荒海や佐渡によこたふ天の川   芭蕉  佐渡島へ行ってきた。新潟港より大型フェリーで3時間、佐渡は大きな島 であった。島一面黄色く色づいた稲田が広がっており、冬厳しい島は収穫 まで後ひと月その華やぎは続く。二日かけて島を一周(250Km)した。天 領であり、金山で栄えた名残りか、島のあちこちに積み重なってきた歴史 …
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波の盆

見わたせば何事もなき波の盆  もう2週間以上も真夏日が続いている。佐賀より長崎県にかけての 北西部の海辺は早稲田が多い。唐津市肥前町周辺へ出かけてみた。 今年は梅雨明け後快晴が続き、台風もまだ九州へは近づいていない。 聞けば田の主は、「今年は収穫まで何事もなく、稲刈りで盆休みがなく なったよ」と言っていた。 …
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冬の海

空見てはポーと言う嬰に冬が来る      遠山郁好 海程   ぱ行の擬声語には童話めいた印象がある。特に今年は暖冬の ためか、このポーという言葉がまさに物静かな冬の空に共鳴し合う のだ。俳句結社「海程」の人たちの句には、共感する句が多い。冬 の句を考えていたのだが、今回は 遠山郁好氏(海程)の句を拝借 した。 …
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三重津海軍所跡

初空や心を一に引きもどす   上村占魚  司馬遼太郎の作に「アームストロング砲」という短編がある。以下は その文章である。「薩人はまだわかりのよい頭をもっている。長州人に いたっては空想空論の舌先三寸で事が成るとおもっている。と、鍋島 閑叟は鼻でわらっていた。まして佐幕側にたっている会津藩などは、閑 叟の目か…
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晩夏の山

開聞岳の少しうなづく晩夏かな  梅雨が明けて猛暑が九州でも続いている。例によって宮崎・鹿児島県 の棚田の撮影に行ってきた。行く先々は一面青田の風景である。特に 夕立が去った後の田園風景は、なおさら青の潤いが増してゆく。日本に 生まれてよかったと思うひとときである。  鹿児島県薩摩半島の最南端に佇む、見事な円錐形の標高9…
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夏の果

鳥影を未来とおもふ夏帽子  夜明け前ひぐらしの鈴を鳴らすような鳴き声に目が覚めた。九州もそろ そろ梅雨が明けそうだとゆうのに、もうひぐらしがが鳴いている。油蝉はど うしたのだろうか。しかし詩歌の世界では、はや夏を惜しむ季節である。え てして季節の変わり目というのはこうゆうものなのであろうか。   岸辺に舫い舟が揺れ…
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元寇の風

春陰の鎖骨冷たき昼寝覚  三月、四月は春といっても天気がよろしくない日がかなり多い。 今日は、用事で博多へ行った。久々の快晴に、糸島半島を廻る ことにした。博多湾を西から取りまく寸足らずの半島には幾つも の浜辺が点在している。まず半島の東のつけ根にある今津の 長浜海岸に行った。黄沙の影響も少なく能古島と志賀島がよく…
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天泣

天泣は青の余白に春の海  上空に雲がないにもかかわらず,雨が降る現象を天泣、天気雨, 狐の嫁入りともいう。春は別れの季節でもある。人はそれぞれの場 所に赴く。  バッハのカプリース(狂想曲)に「最愛の兄の旅立によせて」という 鍵盤独奏曲がある。外国に赴く兄との別れを曲にしたものである。  早春の晴れ間、海辺に出かけて…
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九年前の祈り

逆光に異郷は見えず雲に鳥  司馬遼太郎が何かの本に、風土的には山よりも海のほうが文学がおこり にくいという様な事を書いていたのだが、今は詳しいことは思い出せない。  平成26年下期の芥川賞は「九年前の祈り」小野正嗣氏。氏は大分県蒲江 町(現佐伯市)出身。県東部のリアス式海岸の入江の多い地域である。近年 の芥川賞作品…
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冬の潮と北帰行

鶴引くや天に一糸を引く如く 鹿児島県は出水市で越冬中のマナヅル・ナベヅルが、2015年1月20日 北帰行を開始したそうである。NETで調べると北帰行ルートは、出水を飛 び立ち、天草下島上空を過ぎ、橘湾を渡り、長崎市上空より西彼杵半島を 北上し、佐世保市の海側上空を経て平戸島を通過し、朝鮮半島へ向かう。 途中の壱岐対…
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マーラーの黄昏

黄昏は神が遊べる万華鏡回せば空は夕焼けになる 桃林聖一 このところ九州北部の晴れは続かない。八月の晴れの日は数日だ。 晴れ間がのぞいたので大村湾の周回ドライブにでた。全行程高速を 使わないで210数キロある。平均時速30キロで7時間かかるが、長 崎県は広域農道が充実しているので、かなり時間を節約できる。難 点は入口出…
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蒼の余韻

黄のはなのさきていたるを せいねんのゆからあがりしあとの夕闇 村木道彦 黄の花とは何であろうか。菜の花であろうか。黄色には春の メランコリーな気分もただよう。この歌人村木道彦の歌は、ネ ットでの調べもののちょっとしたキーボードの間違いで知った。 くぎずけにになる詩は、突然やってくる。黄と青を春の夕暮れ に、そ…
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雲に鳥

鳥雲に過ぎ去る物を風と呼ぶべし 今年の冬は例年より厳しかったので、風邪をひくのを 恐れて鴨を撮りに行く回数は少なかった。晴れ渡った 日に有明海の干潟に出かけてみた。涅槃西風はやや ひんやりする。干潟はツクシガモの大群に覆われてい た。名前のようにこのカモは有明海を中心に北部九州 に飛来してくる。白い姿はカモの中では珍…
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長崎市の教会堂Ⅰ

吸ひ物のひと味たりぬ春の風 ことしは、長崎の教会群をめぐろうと思う。北部は随分訪れたが、 島嶼部(五島列島)は、まだである。三日前に長崎市近辺の教会 を訪ねてみた。久々の小春日だ。浦上・中町教会を経て伊王島の 馬込教会に向かった。教会堂は海辺に面し、春風に乗る水仙の 香が、清々しい。その後香焼の近く大籠町の善長谷教会堂…
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春の干潟

劇果てて一鳥もなき春の海 海辺に来てみた。早春というのに、冴えかえる寒さ、風は 蔵を抉る。水鳥も寒さが堪えるのか、どこかへ避寒に行っ てしまったようだ。役者のいない海は、潮騒も聞こえない。 そして寒さに凍えながら見る深夜の冬季五輪。何故か日 本選手団が元気なく見える。沙羅ちゃんの春も後ずさり してしまったようだ。 …
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ゆふぐれの水

他界より眺めてあらばしずかなる的となるべきゆふぐれの水  葛原妙子 夕暮れの東シナ海は、色が千変万化で美しい。 しかし百里先には難儀な国がひとつある。春に は霾などといふ言葉もありはするが、最近は、 年中空は霞んでいる気がする。 春の水 夏の水 秋の水 冬の水
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初夢

初夢や山脈てふ神の階  あけましておめでとうございます。 今年も、恙なきを祈るのみでございます。 今年の干支 馬の句をひとつ 美徳とは馬の寂しみ冬終はる 初夢や山脈てふ神の階 五年程前に撮った冬の中央アルプスであります。 聖高原より北アルプス  蝶ヶ岳より常念岳・大天井岳・燕岳・餓鬼岳までを望む…
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冬の月

月すでに海ひきはなしつつありぬ  田端美穂女 またもとの如く昃(ひかげ)り冬の海   波多野爽波  今年も最後になってしまいました。入退院が多く ブログに間が空きすぎてしまった。最後は、冬の海。 美穂女の句は秋の句ではあるが、冬の海にのぼる 月と解釈してもよさそうだ。月が鋼のような冬の水 平線を照らす。そして月は離れ…
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冬の素描

想像がそつくり一つ棄ててある   阿部青鞋 無季の句ではあるが、冬の寂しさが横溢していたので ここに挙げてみた。 塩田川河口の夕暮れ 長崎半島沖冬の落暉 有明干潟のシギ 冬の棚田の鍬跡
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雨水から啓蟄へ

天気のいい日の早春の海ほど鬱屈した冬の気分を解き解 してくれるものはない。やはり南国九州ということか。しかし 北九州は北が海のため何かにつけ大陸の気候をもろにうけ 氷点下の時もある。初老にとりそれなりに春が待ちどうしい のである。有明海の干潟にはかなりの数のカモが越冬に来 ているが、そろそろ北へ帰り支度をするカモもいるようだ。…
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